認印とは実印として印鑑登録していないはんこ

認印とは実印として印鑑登録していないはんこ - 目次

認印とは?

認印とは、厳密には実印として印鑑登録していないはんこ全般を指します。

実印とは認印とは

実印は一人1本しか印鑑登録することができません。それ以外のはんこはすべて認印ということになります。
▼実印について詳しくはこちら

認印は、宅配物や書留の受け取りに、会社で書類に「確認」「承認」の証として日常的に使われるほか、契約書や婚姻届、出生届など市区町村役所で提出する書類などにも使われる印鑑です。

認印とシャチハタの違い

シャチハタは認印?

シャチハタ

シャチハタとは、本体にインクが入っており、朱肉を付けなくても捺印ができる「浸透印」の通称で、シャチハタも認印に該当します。
ただし、「認印=シャチハタ」ではなく「認印」のジャンルに含まれるはんこの一種ですので、ご注意ください。

書類に「認印を押してください」と言われた際、シャチハタではだめな場合がよくあります。
これはシャチハタのインクが朱肉よりも消えやすく、長期保管する必要のある書類には使えないこと、印面が柔らかいので力加減によって印影が変わってしまうことから、公的書類など重要な場面では利用できないのです。

郵便物の受け取りや回覧の確認印など、手書きのサインでもよい場面には、シャチハタを認印として使うのは大変便利です。

シャチハタとは実はメーカーの名前

ちなみに、シャチハタとは実は、浸透印(インク内蔵型のスタンプ)を製造しているメーカーの名前で、はんこそのものの名前ではありません。

この会社(シヤチハタ株式会社)を代表する商品であまりに便利だったため、会社名よりも商品名の代名詞として世に広まった経緯があります。

シャチハタは朱肉を用意する必要がなくいつでもさっと使うことができる大変便利なハンコですが、前述のとおり、認印でも利用シーンが限られるほか、実印や銀行印のような登録が必要なはんことしては使うことができませんのでご注意ください。

認印と実印の違い

印鑑証明

実印とは、住民登録している市区町村役所に印面を登録したはんこのこと。

自治体が公的に認めた印鑑として、不動産・自動車購入や公正証書、遺言書などの重要な場面での捺印が、法的に定められています。
一方、認印は印鑑登録を行なっていないはんこ全般のこと。

つまり書類に認印を求められた際には、実印以外の印鑑を押せばよい、ということになります。

逆に実印を求められたときは、必ず印鑑登録を行なっていないといけません。はんこ屋で「実印」と名のつくハンコを購入しても、どんなにいい素材・有名な彫刻師のハンコでも、役所に登録していなければ「認印」と同じ扱いのものとなります。

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認印ではなく実印を使うシーン

契約書に押印するとき、認印では断られる場合があります。

・不動産の売買・賃貸借

家や土地を購入する際は、実印が必要になります。物件によっては賃貸でも本人や連帯保証人の実印を求められる場合があります。

・自動車の売買・譲渡

実印の必要になるマイホーム・マイカー購入

新車購入・中古車購入それぞれに実印が必要になります。

そのほか、ローン契約・遺産分割・遺言書・示談書など…。
実印は役所に登録してある判子ということで、捺印することで「本人が承諾した」ことを役所が証明してくれるため、重要なシーンで求められるのです。

なお、実印を使う際には、印鑑登録を行なった役所で「印鑑証明」を発行しなくてはなりません。
印鑑証明とは実印の印影が写っている証明書のこと。登録された判子と一致しているか、照合してはじめて実印として利用できるのです。

それ以外の場面で実印を求められたとき

上述した以外のそこまで重要じゃない(いざというとき役所の印鑑証明が必要でないような)シーンで実印を求められたときは注意が必要です。

本来なら認印でいい契約書に実印を押すように言って、後で印影を悪用する…なんて事件が起こりかねません。
実印での押印を求められたときは、必ずその意図を確認し、本当に実印でなくてはいけないかを確認するようにしましょう。

なお、この項目では実印を使った契約の重要性についてご説明してきましたが、認印を用いる場合でも重要な契約はたくさんあります。
実印も認印も「その契約に承諾しました」という意思表示は変わりません。
認印だから気軽に押して大丈夫、というわけではありませんので、契約書に押印するときは内容をしっかりと確認してください。

認印と銀行印の違い

銀行

銀行印は、金融機関の口座を作るときに登録する印鑑のこと。

実印と認印の違い で上述したように、銀行印も含め、実印以外は認印と同じであるとはいっても、銀行印は大事な資産をやりとりする際に必要となるはんこ。認印より重要度は高いと言えます。

もしも銀行印と通帳を盗難されれば、口座から自由に出入金ができるようになってしまいますし、銀行印を複製して勝手に借金をすることもできてしまいます。

銀行印はほかの判子と兼用せず、大事に保管しましょう。特に認印と兼用すると、使用頻度が多く人目にさらす機会が多いため、盗難や偽造の危険性が増えてしまいます。

実印・銀行印・認印は利用シーンも頻度も異なるため、兼用は避け、それぞれ専用のはんこを作成することをおすすめします。

さらに銀行印の保管方法について補足すると、通帳と一緒にタンスの中に入れておくのはやめましょう。
前述したとおり、銀行印と通帳が揃ってしまうと口座を動かすことができてしまうため、別々に保管しておくほうが安全だといえます。

また、家族間で銀行印を使い回すこともおすすめできません。
ひとつの銀行印で複数口座を動かすことができるということですので、誰かがなくしてしまえばすべて口座が悪用されるリスクにさらされてしまうことになります。

また、単身赴任などで別居することになったとき、いざ銀行印が必要になったときに取りに帰らなくてはいけなくなったり、なにかと面倒なことが多いです

以上、銀行印と認印の違い、銀行印の取扱いの注意点でした。

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認印にはどんな書体が向いている?

書体選びのポイントは“可読性”

認印、実印、銀行印など、判子の種類は様々ですが、それぞれにあわせた適切な書体を選ばれることをおすすめします。

認印の書体は、誰にでも読みやすいものを選びましょう。
「この内容を認めます」「受け取りました」「確認しました」という意思を表すものなので、誰のハンコか一目瞭然であることが大事です。

なかでも【楷書体】や【行書体】は、読みやすく親しみ深いフォントの代表です。
また、【隷書体(れいしょたい)】や【古印体(こいんたい)】なども、趣がありながら比較的読みやすいので認印の書体として人気があります。

逆に篆書体(てんしょたい)、印相体(いんそうたい)は判子の書体としては一般的ですが、形が難解で読みづらくなるため、認め印にはおすすめできません。
草書体も、漢字によっては読みづらくなることがあります。特に画数の多い苗字の人には不向きかもしれません。

文字の可読性に注意しながら、お好みの書体をお選びください。

書体サンプル
認印にオススメ! 認印には不向き…
隷書体 古印体 篆書体 印相体
隷書体サンプル1 古印体サンプル1 篆書体サンプル1 印相体サンプル1
隷書体サンプル2 古印体サンプル2 篆書体サンプル2 印相体サンプル2


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認印に適したサイズの選び方

認印の一般的なサイズ

認印に最適なサイズ

認印のサイズは、印面の直径(右画像のφ部分)が10.5mmであるのが一般的です。
実印のように法的に規定されてはおらず、認印の大きさにルールはありません。

ただし、実印は15mm、銀行印は12mm、認印は10.5mm、といった風に、実印や銀行印よりも小さめのサイズを選ぶという慣習があります。(印鑑の種類が大きさでパッと見分けられるためオススメです!)

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男女別人気のサイズ

女性の認印は9~12mmが、男性は12~13.5mmと女性より一回り大きいものが好まれています。
手の大きさの違いによって使いやすいサイズが異なるのはもちろん、女性は小ぶりなサイズが上品で見栄えよい、など見た目の好みも影響しているようです。

昔は夫婦で印鑑を使うとき、妻が夫より大きいサイズを持っていると、夫が尻に敷かれているようでみっともない、などという考えもあったようですが、現在では古い慣習として特に気にされません。
男女の別を気にせず、お好みのサイズをお選びください。

職場で使う認印のサイズにはご用心

ビジネスシーン

会社で認印を使う場合は、上役の方がより大きな印鑑を使う、というマナーもあります。
はんこの大きさが役職を表すわけではありませんが、自分に見合わないような豪華なものを使ってしまうと、反感を買うことになってしまいかねません。

例えば、新入社員の方が使うはんこが上司よりも大きいと、「俺より大きいハンコを使うとは生意気な…」などと思われることがあったり、逆に上司が部下より小さいはんこを使っているのも、部下に気を遣わせてしまう可能性があります。
ビジネスで使用する認印は、ご自身の立場・ポジションを考慮してサイズを選ばれることをおすすめします。

新入社員の方は9~10.5mmくらいのものを使うのが無難です。シャチハタも、最も一般的な9mmサイズがおすすめです。
役職が上がった方は少し大きめの12~13.5mmくらいのものを使われるのがよいかと思います。

あまり大きすぎると書類の確認欄からはみ出してしまい、逆にみっともないものになることもありますので15mmを超える印鑑はおすすめできません。

認印に向いている印材

認印は日常の中で最も使う機会の多いはんこですが、それだけに耐久性がなければすぐ壊れてしまいかねません。
三文判のように100円均一で購入してもいいのですが、特に会社で使うものや契約等大事な場面で使うときは、しっかりしたハンコを持つほうがよいでしょう。

耐久性があり、手入れが簡単で、きれいに捺印ができる印材を選ぶことがポイントです。

安価な認印をお求めの場合

アクリル素材でできたデザイン豊富な認印

認印として使う以上、サイズは小ぶりで、値段もそれほど高価でない判子にしたいところでしょう。
そこでよく選ばれるのが、ラクト、アクリルを使った三文判です。
これらはプラスチックのような合成樹脂を固めたもので、100均に売っている同型印もたいていラクト材が使われています。

ただし、あまり強度がなくすぐに傷がついたり、欠けたりしてしまいます。
印面が欠けてしまうと、新しいハンコを買い直す羽目になりますのでご注意を…。

彩樺やアカネの認印

しっかり耐久性がありお手頃価格なのは、木材を加工し強度を高めた彩樺(さいか)(クリックで印材説明へ)です。

印鑑といえば黒!という方には、彩樺を黒染めした玄武がおすすめ。

個性的な印鑑をお求めであれば、彩樺と似たように樹脂加工してあり強度が高く、上品な赤が特徴のアグニも魅力的なはんこです。

黒水牛など角系の素材は、定期的にお手入れが必要(オリーブオイルで磨くなどして乾燥を防いだり、虫食いにあわないようしまう場所に注意したり…)で少し手間はかかるものの、硬度は申し分なく、価格も比較的安価なものです。

契約書など重要な書類でなく、荷物の受け取りや回覧板に押すようなものであれば、朱肉を必要としないシャチハタなどの浸透印がよいでしょう。

特に会社員の方には場合によって使い分けられるよう、きちんとした認印シャチハタ、どちらも用意されることをおすすめいたします。

▶実際に認印を選ぶ

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末永く使える認印、高級感ある認印をお求めの場合

チタンの認印

認印の使用頻度がとても高い、営業職等で持ち物に気をつかう、一生モノのはんこが欲しい、という方にはチタン印鑑が最適です。

金属であるチタンは頑丈で、傷が入ったり印面が欠けることがほどんどありません。
金属ですが耐食性・耐火性にも優れ、万が一水に付けてしまったり火事に巻き込まれても、錆びや変形しづらいため安心です。

また、簡単にきれいな押印ができる、シルバーの洗練されたデザインが美しく印鑑そのものの見映えがよい、などのメリットがあるため、予算に余裕がある方、チタンのスマートな見た目がお好きな方はぜひお選び下さい。

シャチハタでも高級感あふれるデザインの「ネーム9vivo」があるので、こだわりの強い方にはおすすめです。

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法人でも使われる認印の種類

認印には会社・法人専用のものもあります。
ただし個人とは違い、用途によって使い分ける必要があるため、それぞれの役割を正しく把握する必要があります。

認印の機能を持つ角印

角印

会社の認印として最もスタンダードなのが角印その名の通り印面が四角形で、「(会社名)之印」と彫刻されているのが一般的です。

例:株式会社ハンコヤドットコム之印

角印は社内外の文書に押印され、「この書類は会社が発行したものです」「書面の内容を会社が認めました」という証明の意味を持ちます。

契約書や見積書、請求書など、様々なシーンで使われます。

ちなみに法人印鑑や社判には他にも、商業・法人登記の際に登録する代表者印(会社実印)などがあるのですが、代表者印は丸い形状のものが多く、角印と対になるように「丸印」と呼ばれることがあります。

一般的には、形状が丸印=代表者 「(会社名)代表取締役社長(社長のお名前)」
角印=認印 「(会社名)之印」
と使い分けられている
と思いますので、社判を見る機会があればぜひ確認してみてください。

▶会社の契約書、領収書等に捺印する角印を探す

役職者が利用する役職印

角印が会社を代表する認印であったのに対して、部長や店長など役職者が代表して押す認印が、役職印です。
外側に円になるよう会社名が彫刻されており、中心に「本部長之印」や「支店長之印」「会長之印」など、役職名が彫刻されます。

社内文書の承認や決裁に使用されることが一般的です。

▶役職印を探す